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学術雑誌 Archive

ピアレビュー:Impact Assessment とTechnical Assessment(USACO News)

 USACO News 2011年12月号に,PLoS Oneの査読方針を解説した「ピアレビュー:Impact Assessment とTechnical Assessment」が掲載されていました。

Public Library of Science(PLoS)は,論文購読者ではなく,投稿者に費用負担を求めるビジネスモデルでオープンアクセス出版を行う非営利機関である。2011年10月に行われたSTM Frankfurt Conferenceで,PLoSの出版ディレクターMark Patterson氏は,"Peer review - separating impact assessment from technical assessment"という題目で講演を行い,PLoS Oneのピアレビューの方針について発表した。その中で主題となった"Impact Assessment"と"Technical Assessment"について下記に紹介する。

研究環境基盤部会 学術情報基盤作業部会(第41回) 配付資料

研究環境基盤部会 学術情報基盤作業部会(第41回)の配付資料が公開されていました。

資料1 JSTの電子ジャーナル事業 (PDF:1552KB)
資料2 国立情報学研究所の学術情報発信・流通(循環)の促進に関する事業について (PDF:1628KB)
資料3 学術情報流通に関わる国立国会図書館の取組 (PDF:1366KB)
資料4 日本学術会議-文部科学省協同による学術誌に関する予備調査について (PDF:503KB)
資料5 東日本大震災を踏まえた今後の科学技術・学術政策の検討の視点
資料6 今後の学術情報基盤作業部会の日程について
参考資料 学術情報基盤作業部会(第40回)で出された主な意見

デジタル学術情報流通の現状と課題

季刊「大学出版」で「デジタル学術情報流通の現状と課題」(PDF)が特集として組まれていました。

  1. 大学出版部のビジネスモデルを求めて
  2. 学術出版はどこへゆくのか
  3. 大学図書館の変化とロングテール
  4. 電子ブックと大学図書館

科学研究費補助金に関し当面講ずべき措置について(これまでの審議のまとめ)


科学研究費補助金に関し当面講ずべき措置について(これまでの審議のまとめ)

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/gaiyou/1283490.htm

情報技術の発展と研究成果公開促進費との関係

○ 学術情報の流通にあたり,オープンアクセスや機関リポジトリなどの取組が進められており,研究成果公開促進費の対象とするものの多くは,こうした情報技術により対応が可能である。

○ 例えば,データベースについては,昔はデータベースシステムを構築できるような計算資源は限られており科研費による支援が必要であったが,その後,状況は大きく変わっており,様々なところでデータベースの構築は可能であることから,今後は,研究者等の自主的な取組に委ねることも考えられる。

○ また,定期刊行物などの学会誌の刊行への支援について,オープンアクセスへ向けた機関リポジトリのような技術を活用する方法もある。こうした新しい情報技術を使うことにより,税金でサポートした研究成果に誰もがアクセスでき,公平性や透明性が確保され,説明責任も果たせるという面がある。さらに,機関リポジトリを活用することにより,世界中に容易に流通可能となるとともに,どれだけアクセスされたか,何回ダウンロードされたかの情報やサイテーション情報を自動的に把握することも可能となる。

○ その一方で,電子媒体に対する不安から,紙などの旧媒体によるシステムをある程度維持すべきであるとの意見もあった。

○ こうした様々な問題を含め,現在,デジタル化・ネットワーク化が進展する中で学術情報基盤作業部会において学術情報の流通の仕方について検討が進められており,こうした問題については,学術情報基盤作業部会での議論も踏まえながら,引き続き検討すべきである。

参考:
第5期研究費部会(第4回) 議事要旨
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/018/gijiroku/1280935.htm
(有川先生の意見が反映されたのでしょうか?)

[drf:1221] 『大学図書館の整備及び学術情報 流通の在り方について(審議のま とめ)』が報告されました
http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drfml/msg01215.html

論説:図書館からロー・レビューが消える日(IN-Law Newsletter)


 情報ネットワーク法学会のメールマガジン「IN-Law Newsletter」に,指宿先生の「論説:図書館からロー・レビューが消える日」が掲載されていました。法学分野のオープンアクセスについての動向解説があります。以下結論分の引用。

 もし,真に法律学が実務からの乖離ではなく実務と理論を架橋することを望み,社会への還元を意図するのであれば,わが国の法学教育機関はよりオープンな情報提供環境を構築するという戦略を採るべきだ。それこそ,法科大学院設立の趣旨に適うだろう。そして,図書館は図書のみの所蔵機関(ライブラリ)としての役割からサイバー空間上での学術情報の探索・収集機能を兼ね備えた「サイブラリ」へとシフトしていかねばならない。そのためには,それぞれの機関の学術情報のあり方について,ファカルティと図書館がいかに協働していくかが鍵であろう。ダーラム宣言は,国は違えども,ネットワーク時代の学術情報をめぐる高等教育機関の方向性に大きな示唆を与えているように思う。

DOAJとKBがOAジャーナルの長期保存に向けて協力開始

 スウェーデンのルンド大学によるDOAJとオランダのKBが,DOAJに収録されているOAジャーナル4000タイトルをKBのe-Depotで保存することに向けて協力を開始したと発表していました。まずは保存に向けてOAジャーナルを処理するワークフローを確立するためのパイロットプロジェクトを実施しているそうです。

学術情報流通の未来における出版社の役割―シュプリンガー社会長に聞く(情報管理)

 情報管理の最新号に,「学術情報流通の未来における出版社の役割―シュプリンガー社会長に聞く」が掲載されていました。BMC買収の意図や経緯等が詳細に述べられていたり,シュプリンガーのオープンアクセスに対する見解など面白い内容になっています。

オープンアクセスはビジネス上の選択であり,そこに市場原理が働くとみています。シュプリンガーは,オープンアクセスを導入することで,導入しない場合よりも急速に成長すると考えています。それ以上でも,それ以下で もありません。

Derk Haank, Wim van der Stelt, インタビューと翻訳:熊谷 玲美. “学術情報流通の未来における出版社の役割 シュプリンガー社会長に聞く”. 情報管理. Vol. 52, No. 1, (2009), 2-11 .

http://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/52/1/52_2/_article/-char/ja

E-journals: their use, value and impact(CIBER)

 RINがCIBERに委託した研究の(必要以上にスタイリッシュな)報告書が公開されていました。いつもの深層ログ分析,図書館統計(EJ予算規模),機関レベルの論文生産性・被引用数などの変数を組み合わせて分析をしているようです。

E-journals: their use, value and impact

概要:
http://www.rin.ac.uk/files/E-journals_use_value_impact_April2009.pdf

EVALUATING THE USAGE AND IMPACT OF E-JOURNALS IN THE UK: AIMS, SCOPE, METHODS AND RESEARCH CONTEXT
http://www.rin.ac.uk/files/Aims_scope_methods_context_CIBER_ejournals_working_paper.pdf

EVALUATING THE USAGE AND IMPACT OF E-JOURNALS IN THE UK: INFORMATION USAGE AND SEEKING BEHAVIOUR SUBJECT AND INSTITUTIONAL PROFILES
http://www.rin.ac.uk/files/Information_usage_behaviour_CIBER_ejournals_working_paper.pdf

EVALUATING THE USAGE AND IMPACT OF E-JOURNALS IN THE UK: BIBLIOMETRIC INDICATORS FOR CASE STUDY INSTITUTIONS
http://www.rin.ac.uk/files/Bibliometric_indicators_CIBER_ejournals_working_paper.pdf

EVALUATING THE USAGE AND IMPACT OF E-JOURNALS IN THE UK: JOURNAL SPENDING, USE AND RESEARCH OUTCOMES: A UK INSTITUTIONAL ANALYSIS
http://www.rin.ac.uk/files/Journal_spending_use_outcomes_CIBER_ejournals_working_paper.pdf

国内学術誌 存続の危機(読売新聞)

 読売新聞が,連載「科学立国の明日」で「国内学術誌 存続の危機」を掲載していました。
 内容は,昨年10月に掲載した記事のおさらいと,NIIの根岸先生のインタビューを合わせたものになっています。

昨年、ノーベル物理学賞を受賞した小林誠、益川敏英両博士の論文も掲載された理論物理学の学術論文誌「プログレス・オブ・セオリティカル・フィジックス」が、危機に陥っている。「補助金がこのまま減れば、存続も危うい」。編集長の九後太一(くごたいち)・京都大教授は、台所事情の苦しさを訴える。

小林・益川両氏も論文発表、伝統の学術誌が赤字で廃刊危機
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20081009-OYT1T00429.htm

ICOLC,経済危機とコンソーシアム契約への影響に関する声明を発表

 ICOLCが,昨今の世界的な未曾有の経済危機がコンソーシアム契約に与える影響を鑑みて,今後,図書館・出版者がどのような方向性(アプローチ)を取ることが考えられるかを記した声明文「Statement on the Global Economic Crisis and Its Impact on Consortial Licenses」を公表していました。同声明に対しては,現時点で全世界から87のコンソーシアムが支持を表明しています(JANULは入っていません)。

http://www.library.yale.edu/consortia/icolc-econcrisis-0109.htm

カリフォルニア大学,シュプリンガーと実験的オープンアクセス出版に関する契約を締結

 カリフォルニア大学図書館(California Digital Library)が,シュプリンガーと実験的なオープンアクセス出版に関する契約を締結したと発表していました。契約のポイントは,カリフォルニア大学の研究者がシュプリンガー刊行雑誌に論文を発表した場合,その論文はOpen Choiceが適用され(オープンアクセスになる),同大の機関リポジトリにも登録される(出版者版),ということです。これは,昨年図書館総合展に参加された方であればご存知の通り,ドイツのマックスプランクが契約したものと同じモデルのもので,北米では初ということになります。

http://www.universityofcalifornia.edu/news/article/19335

arXivにファイナンスのアーカイブが新設される

 arXivに計量ファイナンス(Quantitative Finance)のアーカイブが新たに設置されていました。2003年の数量的生物学,2007年の統計学に続き物理学以外の分野のアーカイブが追加されました。過去に登録されたものも合わせて,合計86の論文が登録されています。
 
 計量ファイナンスのリポジトリは分散して存在していましたが,中央型のリポジトリへの要求の高まりに合わせて設置されたようで,7つのサブカテゴリが設けられています。Quantitative Finance,Journal of Derivatives,International Journal of Theoretical and Applied Finance,Journal of Risk,Journal of Credit Risk,Journal of Risk Model Validation,Journal of Operational Risk,Journal of Computational Finance,Journal of Energy MarketsはarXivに登録されたプレプリントで論文の投稿ができるようにしたそうです。数理的なアプローチを主にする領域が受け入れられているようですね。


Announcement of new Quantitative Finance (q-fin) archive
http://uk.arxiv.org/new/q-fin_announcement.html

PLoSのビジネスモデルに変化の兆し?

 natureのニュース記事によると,PLoSの財務諸表から,依然として支出($6.68m)が収益($2.86)を上回っているが,多額の慈善助成金により無借金状態を保っていることがわかったそうです。さらに歳入は,年々増加しており,その理由として2006年末に創刊したPLoS Oneが一役というよりも相当程度寄与している($1.54mの著者支払い料金を得ている)そうです。PLoS Oneは,フラッグシップのPLoS BiologyやMedicineよりもずっと軽い査読をしているだけなので,全2タイトルほど編集費用がかからず,採択率も高いので,掲載数が多ければ多いほどたくさんお金が入ってくるということになります。実際,Oneは2008年以降だけで1200弱の論文を掲載しており,これは2007年全体とほぼ同じとなっているそうです。かといってOneに掲載される論文がいい加減なものかと言えばそうではなく,重要な結果であるとは言えないが方法としてはちゃんとしているものがどんどん掲載されているのが現状なのでしょうか?
 ビジネスモデルとしては,BMCは収益がすでに2千万ドルになっており,トップジャーナルを運営するよりも中位のジャーナルを運営する方が,編集やマーケティング費用が安いということもあるので,そちらのほうがむいているのではといったことも触れられています。


PLoS stays afloat with bulk publishing
http://www.nature.com/news/2008/080702/pdf/454011a.pdf

Open-access journal hits rocky times
http://www.nature.com/nature/journal/v441/n7096/pdf/441914a.pdf

PLoS、雑誌投稿料を値上げへ
http://current.ndl.go.jp/node/4134

PLoS系のIF(2007)

 2007年のIFが公表されており,PLoS系のタイトルは以下の通りとなっていました。(IFが複数あるタイトルは,2007年から降順)。PLoS Biologyは,相も変わらずBiologyで大差を付けて1位となっています。来年は,PLoS Oneが入ると思われますが,いったいどうなることやら。

  PLOS BIOL 13.501,14.101,14.672,13.868
PLOS CLIN TRIALS 0.388
PLOS COMPUT BIOL 6.236,4.914,7.671
PLOS GENET 8.721
PLOS MED 12.601,13.750,8.389
PLOS PATHOG 9.336

『研究論文集』-教育系・文系の九州地区国立大学間連携論文集- 創刊

 九州地区の大学が共同して,いわゆるオーバーレイジャーナル「『研究論文集』-教育系・文系の九州地区国立大学間連携論文集-」を刊行していました。複数大学が関係していること,新しい雑誌を作ったという点で,日本の先行例と違うのかと思います。新しい試みとして注目です。
 
 一点気になるのは,掲載された論文の大部分が,すでに他の紀要で発表済みで,それを加筆修正,レイアウト変更した,査読を受けたといった変更を経て,「研究論文集」に掲載されているということです。普通,学術雑誌に載る論文は,未発表のものに限られるというのが個人的な理解ですが(この前提が間違っていると,意味のない話です),新たな知見が追加されて再構成されているとか,内容的には似ているが論文としては別物であるという過程を経ているからOKということなのでしょうか?(投稿規定には,未発表のものに限るとは書いてありません)

米国でも進むSCOAP3加盟

 高エネルギー物理学関連の研究機関および図書館が中心となってコンソーシアムを形成し,これまで同分野の学術雑誌の予約購読費用につかっていたお金をOA化するために使うことで,HEP=OAにしようとするSCOAP3ですが,米国でもついに加盟機関がでてきました。現在までに,カリフォルニア大学(分校全て),カルテック,エネルギー省傘下の研究機関(Fermilab, LANL, Pacific Northwest National Laboratory, Argonne National Laboratory)が正式に加盟表明を,ジョンホプキンス大,SLACも近く加盟するようです。

 米国以外では,ドイツ,イタリア,フランス,CERN(スイス),ノルウェー,スウェーデン,ルーマニア,ハンガリー,デンマーク,ギリシャ,スロバキア,オーストリアが正式に加盟表明をしており,4.5M$確保しているとのことです。日本(0.8M€)は,既報通り文科省とKEKにすでにコンタクト済み,日本物理学会で検討中とのことです。

 昨日,UCバークレー校で米国向け会議があり,その発表資料も公開されていました。

京大のIRで、iPS細胞論文が公開される

 京都大学学術情報リポジトリが、iPS細胞で世界的に著名な山中教授グループの論文「Induction of Pluripotent Stem Cells from Adult Human Fibroblasts by Defined Factors」の著者最終稿を公開していました。論文だけでなく、Supplement Dataもあわせて提供されています。

http://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/modules/bulletin/article.php?storyid=257

 今後も同グループの論文が、刊行と同時に、あるいはそれ以前に京大のIRに登録されるとよいですね。新聞記事にも「科学誌○○電子版に公開される」ではなく、「○大学の機関リポジトリに公開される」となる日が来るのでしょうか?

追記:
http://www.icems.kyoto-u.ac.jp/j/index.html
でも告知されていました。

SageとHindawiが提携 OAジャーナルを創刊

 商業出版社のSageがオープンアクセス出版社のHindawiと提携し,オープンアクセスジャーナルを創刊することを発表していました。Sageは編集,マーケティング,販売促進を担当し,Hindawiは投稿から刊行までに必要な技術と専門知識を提供するそうで,最終的にはHindawiのプラットフォームから無料でアクセス可能になるとのこと(著者支払いモデルを採用)。まずはSTM分野から始め,クリエイティブコモンズ・ライセンスを採用するそうです。来月開催されるOnline Information 2007でお披露目されるそうです。

http://www.sage-hindawi.com/

第9回図書館総合展スライド

 先日の第9回図書館総合展での,本プロジェクトのメンバーによる発表スライドを公開しましたので,当日参加されなかった・したかったけれどできなかった・したけどもう一度みたい方など含めて,ご利用下さい。DRFでは動画も公開されています。

110807JST.png

土屋俊. 日本の学術情報の電子化−絶望の現在と不安な将来.


071109kurata.png

倉田敬子. 機関リポジトリの起源とその方向性.


071109hitsum.png

逸村裕. 学術情報政策と流通の観点から見る機関リポジトリとその可能性.

See also:
http://www.jst.go.jp/report/2007/071112.html

NII-ELSコンテンツの機関リポジトリへの提供許諾条件一覧

 NIIが「NII-ELSコンテンツの機関リポジトリへの提供許諾条件一覧」を公開していました。無料公開している範囲は認める学協会誌,認めない学協会誌,その他の条件のある学協会誌の三分類でリスト化されています。現時点では,学協会著作権ポリシーデータベースには,NIIのデータは反映されていないようです。

Googleの学術雑誌電子化計画

 以前お伝えしたGoogleによる学術雑誌の電子化計画ですが,実際にプロジェクトとしては継続しているようです。Information Todayの記事「Changes at Google Scholar: A Conversation With Anurag Acharya」によると,Google Scholarの責任者であるAcharya氏へのインタビュー記事の中で,「(Google Scholarによる電子化がなければ)決して電子化されないような学術雑誌を主に探している」そうで,「関心のある人とは誰とでもやる」とのことです。

アメリカ出版者協会がロビー団体「PRISM」を結成

 アメリカ出版者協会が, 政府のオープンアクセス政策に反対するロビー団体「PRISM(The Partnership for Research Integrity in Science and Medicine)」を結成していました。査読制を損なう,政府の検閲,政府予算の不確実性,出版社・学会との重複・非効率などを主な理由として色々と政府によるオープンアクセス義務化に反論するための材料を提供しています。また,一悶着ありそうです。

科学者版YouTube

scivee-logo-home.png NSF,PLoS,サンディエゴスーパーコンピューティングセンターが共同で,学術論文の内容について補足的な説明を動画で伝えるためのサイト「SciVee」を立ち上げたようです。

 今のところ,PLoSの学術雑誌に掲載された論文について,筆頭著者が登場し論文の内容について動画で解説を加えるといったものになっています。そのうち,PubMed Centralに登録されたものであれば全て可能になるそうです。Web2.0っぽく,タグやコメントなども付与できるようで,論文で使われている図や引用文献もスムーズに閲覧できるようになっています(Ajaxでしょうか?)。

 正式な業績にならないので,好事家だけが使うのだろうと思いますが,その好事家は一体どういう人たちなのか興味がわきます。

複数の学術雑誌の目次をRSSで配信するサービス(ticTOCs)

 リバプール大学図書館がJISCの助成を受けて,複数の出版社が刊行する学術雑誌の目次を統合して提供するサービスである「ticTOCs project」が進んでいるようです。参加しているのは,Nature Publishing Group,Open J-Gate,CrossRef (Senior Partner) ,Intute ,ProQuest CSA (Senior Partner) ,SAGE Publishers,RefWorks (Senior Partner),Inderscience Publishers,Emerald (Senior Partner) ,Institute of Physics,MIMAS,Directory of Open Access Journals があがっています。

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natureがリポジトリサービスを開始

 natureの記事「Community service : Introducing three free-access websites for research networking and outreach.」によると,「Nature Reports Climate Change」と「Nature Reports Stem Cells」,および「Nature Precedings」をローンチしています。
 前者2サイトは,基本的にはブログ形式をとり,環境変化や幹細胞に関して,ニュースやコメントさらにはNatureの刊行物をも合わせて提供することで,関心のある読者間のコミュニティを形成することを目的としているようです。
 気になるのは,後者の「Nature Precedings」で,このサイトでは,研究者が初期の研究成果(たとえば,プレプリント,ホワイトペーパー,テクニカルペーパー,会議録やプレゼンテーションなど)を共有,議論,引用することを可能にするサービスを提供しています。従来の査読誌を補足する形で,科学者が情報を流通させるためのインフォーマルなチャネルを提供するものを意図しているそうです。非科学的なものなど何でも登録できるわけではなく,natureのキュレータが確認(review)をするそうですが,関連性は考慮されても質やオリジナリティは判断しません。対象分野は,生物医学,化学,地球科学となっています。登録コンテンツは,DOIやCCライセンスが付与され,タグやコメントなどもつけられるようで,Web2.0を意識しているのでしょうか?他の学術機関との連携も視野に入れているとも書かれており,すでにBL,EMBL-EBI,Science Commons,Wellcome Trustと提携しています。
 このサイトに掲載したものを学術雑誌に投稿しても大丈夫とnatureはみなしているようですが,他の雑誌はどうなのか,科学者が実際にこのサービスを使うかどうかはまったく未知数ですが,natureだけに動向が気になります。

http://www.the-scientist.com/news/home/53294/
http://sciencecommons.org/weblog/archives/2007/06/18/nature-launches-nature-precedings/
http://blog.iwr.co.uk/2007/06/is_nature_prece.html
http://blogs.nature.com/wp/nascent/2007/06/nature_precedings_is_live_1.html

http://harvardmedblog.blog90.fc2.com/blog-entry-99.html
http://slashdot.jp/science/article.pl?sid=07/06/19/1331220

予約購読=オープンアクセス(Journal of Experimental Botany)

 OUPから刊行されているJournal of Experimental Botanyが,新しいオープンアクセス出版の実験を開始するようです。その内容は,2007年4月以降の刊行論文は,著者の所属大学が同誌を予約購読をしていれば,追加料金を支払うことなく,自動的にその論文は無料で公開されるようになるというものです。予約購読をしていない場合は,他のハイブリッドサービスと同様に追加料金(£1500/$2800/€2250)を支払う必要があるとのことです。編集委員会としては,7割がこの実験をとおして,オープンアクセスになるのではないかと期待しています。


http://www.oxfordjournals.org/exbotj/openaccess.html
予約購読費(オンライン):£816 ($1469, €1224)

インパクトファクターならぬ利用ファクター

 イギリス逐次刊行物グループが,「Final Report on the Investigation into the Feasibility of Developing and Implementing Journal Usage Factors」を発表していました。著者は,利用統計でつとに有名なCOUNTERのピーター・シェファード氏です。
 目的は,雑誌の「利用ファクター」の開発と実装の可能性の一時的な評価で,著者/編集者,図書館員,出版社計29名に対する電話調査と1,400名の著者と155名の図書館員が参加したWeb調査に基づく結果が示されています。全体的に利用ファクター(UF)に対する関心や支持は高いようですが,利用ログの分析に伴う問題点について解決しなければならないことなどが指摘されていました。

利用ファクター=総利用数(特定期間におけるCOUNTERのJR1)/オンライン公開された総論文数(特定期間)

機関リポジトリの利用統計については,
JISCの「IRS: Interoperable Repository Statistics」プロジェクトや,CSI事業の「機関リポジトリの評価システム」などがあります。

雑誌の利用統計とIRのそれで共通部分ができれば,学術情報流通でIRがどのような位置づけになっているのかかいま見ることが出来るのではないでしょうか。

雑誌戦争(LJ)

毎年4月15日号に掲載されるLibrary Journalの雑誌価格調査を報告した記事「Serial Wars」が公開されていました。

また,イギリスのラフバラ大の「Trends in Scholarly Journal Prices 2000-2006」も公開されています。

動画型学術雑誌:Journal of Visualized Experiments

Journal of Visualized Experimentsという,論文ではなく動画を掲載する学術雑誌(OA)があるそうです。内容は,生物学分野の実験の手法についてものが多いのでしょうか。17の動画が掲載されており,ハーバードやプリンストン,京大の研究者らが投稿しています(京大の宮川先生が編集委員を務められています)。一応査読もあるそうです。Youtubeと同じように,動画はFLV形式でストリーミングされているようです。

ジャーナル創刊のお知らせ:http://behav.hmro.med.kyoto-u.ac.jp/Others/JoVE.html
http://blogs.nature.com/news/blog/2006/11/youtube_for_test_tubes.html
http://www.adobe.com/jp/devnet/flash/articles/create_flashvideo_print.html

日本版SHERPA/RoMEOが仮公開される

ついに,筑波大学附属図書館・千葉大学附属図書館・神戸大学附属図書館によって,日本版SHERPA/RoMEO「学協会著作権ポリシーデータベース(Society Copyright Policies in Japan)」が仮公開されました。現時点では,登録436学協会のうち,著作権ポリシーを明示しているのは155学協会で,その内訳は,許諾(1),査読後のみ許諾(54),査読前後どちらも許諾(10),許諾しない(90)となっており,6割弱が許諾しない方針を示しているのが印象的です。

価値に基づく雑誌価格を(カリフォルニア大学図書館)

カリフォルニア大学図書館が,「The Promise of Value-based Journal Prices and Negotiation: A UC Report and View Forward」を公開していました。同大学のBergstrom教授らが考案したJournal Cost-Effectivenessの考え方を借りて,1)学術的な価値とインパクトの測定,2)製作費用における変化をはかる透明性がありかつ明瞭な指標,3)雑誌購入機関(の研究者)による付加価値,4)業務処理の効率性の4つを考慮して,学術雑誌の機関購読価格は決められるとよいね,という内容となっています。

PLoS ONE 創刊

PLoS ONE - www.plosone.orgOpen Access 2.0を標榜していたPublic Library of Scienceによる新タイトル,「PLoS ONE」が全世界の研究者にクリスマスプレゼントとして?創刊していました。なんと創刊時から39領域103編の論文を提供しています。論文の提供方法もなかなかユニークで,フォーマットは,XML,HTML,PDFの3形式,HTML形式では,ページ右側に論文の構成が常に表示されリンクで飛ぶことができます。さらに,読者が注釈を入れたり議論をする機能もついています。図表にもDOIがついていて,図表の提供フォーマットは3形式あり,拡大画像,TIFF画像,PowerPoint用画像が用意されています。本文中の図をクリックすると,ポップアップウィンドウが開き,左側にその論文の図一覧がサムネイルで表示され,その右側にクリックした図が表示されるようになっています。引用文献は,オンライン上に論文があるかをPubMedとGoogle Scholarで検索するためのリンクが提供されています。他の商業出版社の電子ジャーナルと比較しても見劣りしないサービスではないでしょうか?

Googleが学術雑誌のバックナンバー電子化サービスを開始?

Open Access Newsによると,Googleが学術雑誌のバックナンバー電子化サービスのオファーをしているようで,Canadian Association of Learned Journalsのホームページにはその旨が掲載されています。なんと費用は無料だそうで,出版社は著作権と所有権を保持し,どの号を電子化し公開するか選択できるそうです。利用統計も出してくれるそうです。
 学会誌のホームページに掲載するのですから,おそらく本当なのだと思います。詳細がわからない時点ではなんとも言えませんが,日本の学会誌・紀要にとっても朗報であることには間違いありません。

ACS,著者選択型OAを10月から開始

ACSもついに著者選択型OAサービス(あるいはOAハイブリッドジャーナル)「Author Choice」の提供を10月から開始すると発表していました。著者が学会員あるいは図書館が雑誌を購読しているかによって費用は1,000〜3,000ドルになるそうです。著者は自分のWebサイトや機関リポジトリにファイルを公開することができます。

PR
http://pubs.acs.org/pressrelease/author_choice/
ACS Offers Open-Access Option To Authors
http://pubs.acs.org/cen/news/84/i36/8436notw9.html

グーグル、学術論文検索サービスの日本語版を開始(日経)

scholar_logo.pngすでにご存知の方も多いと思いますが,Google日本法人がNIIと組んで,日本の学術雑誌を対象としたGoogle Scholar日本語版の提供を年内にも開始するそうです(すでに日本語版の提供が始まっていました)。「約130学会・50万件程度の論文が検索の対象となる見込み」とありますので,CiNiiに登録されている全ての論文270万編(全文あり)がGoogleに索引されるという訳でもなさそうです(引用情報が付与されているものだけなのでしょうか?それとも学協会から許諾を得たものだけ?)。基本的なサービスはCiNiiとそれほど変わらないのだと思いますが,「自前で論文を検索するサービスを手掛けるが、グーグルと組めば利用者がさらに増えると判断した」とあるように,Googleのブランドを借りて日本発論文のvisibilityをあげるということなのでしょうか。(Google Scholarは図書館へのリンクや書誌データを落とせるようになっていたりと使いやすくなってきているようですね)

http://scholar.google.com/intl/ja/
http://scholar.google.com/intl/ja/scholar/about.html
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=NN000Y554%2006082006

英国王立協会刊行誌がOAハイブリッドを実験

昨年度はオープンアクセスをめぐって一悶着あった英国王立協会ですが,1665年刊行の伝統誌Philosophical Transactions of the Royal Societyをはじめとする同協会が刊行する学術雑誌をいわゆるオープンアクセスハイブリッド雑誌にする試み「EXiS Open Choice」が行われるそうです。
 これまでSpringerをはじめとして著者支払額の単位は一論文当たりでしたが,王立協会の場合1ページあたり300ポンド(553ドル,439ユーロに相当)を支払う必要があります。非常に簡単なものですが,JCRと王立協会のWebサイトから2005年のデータをもとに計算をしてみました。速報誌であれば可能かもしれませんが,それ以外ではこの金額を払うのは誰もがと言うわけにはいかないでしょう。学術雑誌刊行の費用は,投稿論文数,掲載論文数,論文/非論文のページ数から印刷郵送費,マーケティング/販売など多岐にわたっているので,それぞれの事情があるのだと思いますが,それにしても他の出版社と比較して高額です。

タイトル論文数総ページ数一論文あたりのページ数
PHILOS T ROY SOC A1922,96815.5
PHILOS T ROY SOC B1862,37212.8
BIOL LETT1335073.8
J ROY SOC INTERFACE4653611.7
NOTES REC ROY SOC2334715.1
P ROY SOC A-MATH PHY1984,05520.5
P ROY SOC B-BIOL SCI1602,65716.6

http://www.royalsoc.ac.uk/news.asp?id=4838
http://www.pubs.royalsoc.ac.uk/index.cfm?page=1334

PLoS,来月から著者支払額を値上げ

naturethe Scientistによると,PLoSが来月1日より著者支払額を現行の1,500ドルから2,000-2,500ドルへと値上げするとのことです。PLoSの出版責任者の Mark Patterson氏はこの値上げは雑誌の運営費用を反映したものであって,金銭的な問題を抱えている訳ではないとコメントしています。natureの記事では,より悲観的にPLoSが「財政的危機にじわじわと直面している」と書いており,入手した財務諸表によると昨年度PLoSは1億円の損失をだしており,掲載料や広告料金は運営費の35%だけをカバーしており,残りは寄付金でまかなっているとのことです()。PLoSが雑誌を刊行すると発表した際に,1500ドルは現実的だし専門家と十分に計画したものに基づいていると言っていたではないかというnatureのちゃちゃ入れにたいし,Patterson氏は「この四年間で,私たちは多くのことを知ったのさ」と返していました。
 昨年度は,新たに3タイトルを刊行したので,その影響があるのかもしれません。

Open Access 2.0

The Public Library of Scienceが,2006年末に「PLoS ONE」という新しいオープンアクセス雑誌?を設けるそうです。これまで,PLoSが刊行してきたものは医学系が中心でしたが,ONEは分野に関係なく全ての厳密に遂行された研究を発表する場を提供する模様です。Open Access 2.0と銘打っているだけあって,PLoS ONEに発表されるコンテンツの個人仕様化,発表された論文への注釈やコメント機能,刊行後に新しいデータや解釈が生まれた場合にその追加を可能にする,投稿後数週間以内の刊行,クリエイティブコモンズの適用,など学術出版の新しい在り方を模索しようとしていることが伺えます。peer-reviewed publicationとあるので雑誌といっても良いのかもしれませんが,もはやこれを雑誌と考えることが良いのかわからなくなりそうな試みになりそうです。
 思わず,Scienceに載った「Japan Ponders Starting a Global Journal」を思い出してしまいました。

サーチエンジンはオープンアクセスよりも強し?(BMJ)

BMJの6月10月号のニュースに、「サーチエンジン、電子ジャーナルの利用増加(効果)はオープンアクセス以上(Search engines increase online journal use more than open access)」という記事が掲載されていました。
 紹介記事のため、詳しい内容はわかりませんが、ユニバーシティカレッジロンドンのニコラス氏らによるNucleic Acids Research誌を対象とした深層ログ分析の結果のようです。同誌が著者支払い型モデルを発表した前後の利用実態を調査し、その結果、NARが検索エンジンに引っかかるようになった後では利用が143%(2003初期 132,000 --> 2005年1月 321,000)上昇したのに対し、2005年1月に著者支払い型を導入した後は、19%だけ上昇したとのことです。何をどう比較したのか、わからないことだらけでなんとも言えませんが、早く結果を発表してもらいたいものです。

IFに振り回される学術雑誌と研究者(Wall Street Journal)

6月5日付け(B1面)のWall Street Journalに、「Science Journals Artfully Try To Boost Their Rankings(狡猾な学術雑誌:ランキングの上昇を求めて(意訳)」という、インパクトファクターを巡るある意味えげつない学術雑誌の方針と研究者の戸惑いについての記事が掲載されていました。
 記事は、まず米国のUCSD医学部のJohn B. West教授によるAmerican Journal of Respiratory and Crinical Care Medicine誌への投稿を事例に、同誌の編集委員会から内容はよいので、もっと同誌に発表された論文を引用するにようにと言われ、「唖然とした。これは明らかな制度の濫用だからだ」というWest教授のコメントを紹介しています。
 要するに、学術雑誌の刊行者によるIFのかさ上げが行われていること、特に小規模の新興雑誌で行われていることが取り上げられています。IFに基づいて図書館が予約購読の決定をすることもあるので、出版者にとってIFは無視できない存在となっており、こうした状況をアメリカ生理学会のマーティン・フランク氏はIF売春をやっていると述べています。
 レビュー論文を多く発表したり、投稿先の論文を引用しライバル誌を引用しない、著名な論文をまとめて紹介する企画でその雑誌に掲載された論文をまとめて引用するなど、学術雑誌の編集委員会の中には,IFを上げるためにいろいろとあくどい事をやっているものもいるという例が紹介されていました。(引用の85%が同一雑誌内の論文に対してという例もあり、ISIからお咎めをくらった雑誌もあるようです)
 また、IFが研究の方向性を歪めてしまうのではないかという研究者と出版社の危惧についても触れられてもいます。あまり人気のない研究は下位の雑誌だけに受理されるのではないかと恐れて、流行の研究を掲載する傾向があるIFの高い雑誌に掲載されることを求めざるを得ない研究者と出版者の嘆きが伝えられていました。IFは操作されてしまえば、あまり重要に「見えない」研究者や研究が犠牲になって、重要そうに「見える」ものにたいして研究助成が行われてしまうのではというある出版社長の話で締めくくっていました。
 研究評価については、日本でも昨年の「特別シンポジウム「情報発信・流通機能の強化に向けて-学術コミュニケーションの課題と戦略-」」でも問題になっていましたが、研究者・出版者・ISIの良心に期待するしかないのでしょうか?

JST、湯川秀樹のノーベル賞受賞論文などを電子アーカイブ化して無料公開(Internet Watch)

Internet Watchによると,J-STAGEを運営しているJSTが,日本の学術雑誌52誌に掲載された論文3万編を無料で提供する「Journal@rcive」を27日より公開するそうです。日本学術会議の協力を得ているそうなので,昨年9月に公表された「学術情報に関する要望及び報告のとりまとめについて」を受けてのものだと思います。黒川会長は,特別シンポジウム「情報発信・流通機能の強化に向けて-学術コミュニケーションの課題と戦略-」でもアーカイブについて言及していました。

日本版JSTORのようなものでしょうか。バックアクセスについては,無料アクセスが提供されるものだと思います。果たしてこれから新しく出てくる論文に対しても同様の方針がとられるのか,注目です。JSTが未来永劫このシステムを提供することを保証できれば、大学図書館は収録誌を捨ててしまっても良いのかもしれません。

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/03/24/11373.html
http://www.jst.go.jp/pr/info/info271/index.html
http://www.jst.go.jp/pr/info/info271/shiryou-1.html

オープンアクセス雑誌の地理的分布

icml9_poster_haider.jpgCity University LondonのJutta Haiderさんが、UrlichとDOAJのデータ(2005.5時点)を利用してオープンアクセスの地理的分布をまとめた美しいポスターを作製しています。それによると、日本はオープンアクセス雑誌刊行国で第4位につけていることが示されています(学術雑誌全体で6位、オンラインでは8位:指標はおそらくタイトル数)。おそらく、J-STAGEが効いているのだと思います(加藤信哉氏の「オープン・アクセスの概要と最新状況」(PDF)の29-30枚目のスライドも参考になります)。

ラテンアメリカやアジア太平洋の国が学術雑誌全体の比率と比較して多くのオープンアクセス雑誌を刊行していることや、分野やGNIによって刊行国の分布が異なることが示されています。

Nagoya Mathematical Journal

名古屋大学 大学院多元数理科学研究科から刊行されているNagoya Mathematical JournalのVol.153(1999)以降がProject Euclidから公開されました。2006年にアクセスモデルを評価し、場合によっては見直すそうです。この雑誌は、印刷版とオンライン版で刊行されますが、著者の同意が得られない場合はオンライン版(ウェブサイト)への掲載を行わないとしています。

(Projcet EuclidにおけるNagoya Mathematical JournalのURL)
http://projecteuclid.org/Dienst/UI/1.0/Journal?authority=euclid.nmj

(出版者のURL)
http://www.math.nagoya-u.ac.jp/en/journal/index.html 

キーボードは熱いうちに打て(サウサンプトン調査)

 「研究者は忙しい,セルフアーカイブは理解できるがメタデータを打つのが面倒だ」。こうした通念に対して,サウサンプトン大学のL.CarrとS.Harnadの両名が,「打鍵の経済学:セルフアーカイブに要する時間と労力に関する研究」を公表していました。調査は,2004年12月から2005年2月にわたる同大学の電気計算機学部の機関リポジトリのログを分析したもので,260の投稿を対象としてる。それによると,一論文あたりにかかるメタデータ入力時間の中央値は5分37秒,平均は10分40秒かかるそうで,より多く論文をリポジトリに投稿している研究者ほどそれに要する時間が短いとのことである。(必要とするキー入力数は平均が1500,中央値が900)。平均共著者数は,3.3名で,仮に毎月論文を投稿するとすると,一年に12*10.66/3.33=39分かかると算出している。
 39/(365*24*60)*100=?。セルフアーカイブは面倒であるという言い訳はもはや通じないということでしょうか。

Carr, L. and Harnad, S. (2005) Keystroke Economy: A Study of the Time and Effort Involved in Self-Archiving.

D-Lib Magazineがベルリン3会議のレポートを掲載

D-Lib Magazineの2005年3月号にベルリン3会議の模様等が掲載されていました。

The NSF National Science, Technology, Engineering, and Mathematics Education Digital Library (NSDL) Program: New Projects from Fiscal Year 2004
Lee L. Zia, National Science Foundation
doi:10.1045/march2005-zia

NSDL MatDL: Exploring Digital Library Roles
Laura M. Bartolo and Cathy S. Lowe, Kent State University; Donald R. Sadoway and Adam C. Powell, Massachusetts Institute of Technology; and Sharon C. Glotzer, University of Michigan
doi:10.1045/march2005-bartolo

OCLC Research Publications Repository
Shirley Hyatt and Jeffrey A. Young, OCLC Online Computer Library Center, Inc.
doi:10.1045/march2005-hyatt

Renewing the Information Infrastructure of the Koninklijke Bibliotheek

Theo van Veen, Koninklijke Bibliotheek
doi:10.1045/march2005-vanveen



Issues in Federating Repositories: A Report on the First International CORDRA™ Workshop
Wilbert Kraan, UK Centre for Educational Technology Interoperability Standards (CETIS); and Jon Mason, education.au limited
doi:10.1045/march2005-kraan

The Implementation of the Berlin Declaration on Open Access: Report on the Berlin 3 Meeting Held 28 February - 1 March 2005, Southampton, UK
Stevan Harnad, Université du Québec à Montréal
doi:10.1045/march2005-harnad

Serials誌のオープンアクセス関連論文

Serials誌 Volume 18, Number 1 / March 2005に,数編のオープンアクセス関連の論文が掲載されていました。

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Economics of scientific and biomedical journals: Where do scholars stand in the debate of online journal pricing and site license ownership between libraries and publishers?

Haekyung Jeon–Slaughter, Andrew C. Herkovic, and Michael A. Keller. Economics of scientific and biomedical journals: Where do scholars stand in the debate of online journal pricing and site license ownership between libraries and publishers?. First Monday. Vol.10, No.3, 2005.<http://www.firstmonday.org/issues/issue10_3/jeon/index.html>

First Mondayに,「Economics of scientific and biomedical journals: Where do scholars stand in the debate of online journal pricing and site license ownership between libraries and publishers?」が掲載されていました。eJUStの調査の一部で,図書館出版社間のサイトライセンスや価格枠組みにおける研究者の位置づけを探っているとのこと。

電子ジャーナルの登場は,学術コミュニケーションおよび研究者の行動に大きな変化をもたらした。しかし,学術雑誌の価格に対していかに研究者が行動するかということの重要性は,近年の図書館-出版社間のサイトライセンスや価格枠組みに関する議論に置いてほとんど顧みられることはなかった。スタンフォードの調査結果は,急激に高騰する価格が個人予約購読のキャンセルの主たる理由であり,利用者を図書館や他の研究機関の機関購読へと向かわせていることを示している。図書館は電子情報環境下において不可欠な情報提供者であり続け,その市場におけるの交渉力と学術コミュニケーションにおける役割の重要性はブランディングと利用者との強力な関係を構築することで増加するだろう。出版社の金満戦略は個人購読を失うことにはならないであろう(?)。3部門-研究者,図書館,出版社-が協力することで,これまで以上に各部門に最適解が約束されるのである。

American Chemical Society刊行雑誌のアクセス拡大

アメリカ化学会(American Chemical Society:ACS)は、このたび刊行する33の学術雑誌のアクセスを以下の2つの実験的方針に基づいて拡大する。 1.2005年の間、刊行後12ヶ月経過した査読済みの著者の原稿を国立医学図書館(National Library of  Medicine: NLM)のPubMedCnetralにポストする(NIHのパブリックアクセス方針への対応) 2.2005年の間、ACS雑誌へ投稿した著者は、そのウェブサイトを経由して出版後12ヶ月を経過したACS の自分の全投稿論文を無料で利用できる(現在は、出版初年度に無料で自分の投稿した論文を50部 ダウンロードできる) http://pubs.acs.org/pressrelease/article_access.html

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