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Berlin 4 Open Access参加報告

  • Posted by: smine
  • 2006年6月26日 16:27
  • 動向紹介

今年の三月末にドイツで行われたBerlin 4 Open Access会議について、日本から唯一参加された三重大学の佐藤義則先生に会議の目的や参加された模様を紹介していただきました。
(佐藤先生どうもありがとうございました)

 2006年3月29日から31日にかけ,マックス・プランク重力物理学研究所(アルバート・アインシュタイン研究所)において,Berlin 4 Open Access が開催された。この会議は,「科学および人文科学の知識に対するオープンアクセスに関するベルリン宣言(Berlin Declaration on Open Access in the Sciences and Humanities)」をフォローアップするためのものであり,今回は「約束から実践へ(From Promise to Practice)」というサブタイトルが揚げられた。 ベルリン宣言は「ブダペスト・オープンアクセス・イニシャチブ(2002年2月),「オープンアクセス出版に関するベセスダ宣言」(2003年6月)の後を受け,2003年10月22日,19組織(ドイツ国内7,国外12)の署名のもとに出され,これまでに152の組織が署名を行なっている(2006年3月8日現在)。ベルリン宣言と他の宣言や取り組みとの違いは,ベルリン宣言では出版物だけでなく“文化遺産へのオープンアクセス”を対象としている点である。この背景には,マックス・プランク協会が中心となり,欧州委員会の支援を受けて進めてきたECHO(The European Cultural Heritage Online)の活動がある。

 今回の会議内容も,当然のことながらこうした枠組みに沿ったものであり,初日には「文化遺産へのオープンアクセス」をテーマとしたセッション(発表:8件)が,2日目には「新たな科学の可能性をもたらすオープンアクセス」のセッション(発表:4件)が行なわれた。象徴的であったのは,ある発表で「建築物に関するデータそのものは公開できない」とする発表者に対し,会場から大きなブーイングが起こったことであった。文化遺産に関連した人文・社会科学の研究データへのオープンアクセスについては,分野によるデータの扱いの違い(データの収集そのものが研究と不可分の関係にあるケースも多い)や,どんなデータをどのように公開するかという方法および基準の問題,情報インフラ,プライバシーや知的所有権といったさまざまな権利関係など,今後に残された課題が多いことをあらためて痛感した。

 2日目の午前は「Open Access: Moving Forward」のセッションが開催された。Peter Suberからは,NIHのパブリック・アクセスに関する現状や,NIHパブリック・アクセス作業グループ,NLM評議会の動き,それにCURES法案やCornyn法案(FRPAA: The Federal Research Public Access Act)など,現状と今後の見通しが報告された。またAlma Swanからは,「リポジトリの進展」に関連するさまざまな“P”についての展望が紹介された。Policies‐政策,Places (repositories themselves)‐場所(リポジトリそのもの),Putting (ingest-level)‐コンテンツの取込み,Pulling (outputs)‐コンテンツのアウトプット,Purposes (new functionalities)‐目的(新たな機能),Patterns or plans‐傾向または計画)といったものである。会議のプログラムおよび発表資料は,次のURLで入手できる。(http://berlin4.aei.mpg.de/index.html)

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