散々叩かれながらも昨年5月に開始されたNIHのパブリックアクセス方針(PAP)ですが、先月同方針に関する報告書(PDF)が提出されたようで一般公開されていました。「はじめに、背景、達成度、実施した活動、問題点、結論、付録(著者が求めたエンバーゴ期間、NIH PAPのアウトリーチ活動)」といった構成になっており、10ページの内容となっています。
報告書は最初の八ヶ月(5/2-12/31)のデータに基づいており、その間に同方針の対象となる論文約43,000編(2004年度のデータをもとに推計;実測値ではありません)のうち、実際に登録されたのは1636編で実に4%以下でした(もともとPubMed Centralに登録されている雑誌に掲載された論文や、2005年5月以前に発表された論文は含まれていません)。そのうち、6割が出版後即時公開され、23%が10-12ヶ月後、17%がその間であったそうです。
PMCに登録される論文も年々増加しており、同期間に371,000編から515,000編となり、680万のユニークユーザが3200万論文を閲覧したそうです。登録システムの運用費用は2005年度は100万ドルで、もし全ての論文が登録されるようになった場合350万ドルかかると推定されています。
また、NIHはPAPを周知させるため内部職員にはじまり、全ての助成研究者、出版社等にメール、書類、説明会などを配布・実施しており、19大学を対象に行った調査では研究者の大半はPAPを知っていたそうで、登録率の低さの理由にはならないのではないかとしています。
ほかにも、11月の同方針のワーキンググループでは、1)登録を義務化すべきか否か、2)どのバージョンの原稿を登録すべきか、3)エンバーゴの期間をどう設定するかが質疑にあがり、大半の委員は義務化すべき、編集済みのファイルを登録すべきなどといった意見を出したそうです。
今後もNIHは利害関係者と協議しながら、同方針の履行に努めていくそうです。
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