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ドイツが来年度よりナショナルサイトライセンスを拡張

  • Posted by: smine
  • 2005年12月13日 00:09
  • 政府

ドイツ研究協会(Deutsche Forschungsgemeinschaft, DFG, German Research Foundation)は,電子ジャーナルやデータベースなどのナショナルライセンスを提供するために、2150万ユーロを助成することになり、2006年5月から開始されるそうです。「教育指標の国際比較」によると、ドイツには、100近くの大学があることから、イギリスと同様にナショナルライセンスが可能なのでしょう。700以上もある日本ではちょっと考えられません。

http://www.dfg.de/en/news/press_releases/2005/press_release_2005_80.html

Comments:3

土屋俊 2005年12月15日 14:44

21500000ユーロということは、30億円ですね。日本では今では運営費交付金にまぎれてしまっていますが、電子ジャーナル導入経費が7億円国立大学に措置されていました。私学助成の電子ジャーナル導入枠は10億円以上です。くわえて、学術誌刊行に数億円が科研費として出版側に交付されています。絶対額では、結構近い国のお金が投入されています。ただし、外国雑誌のような資料に使うお金が、桁違いですので、単純に比較はできません。

土屋俊 2006年1月26日 12:53

国会図書館の「カレントアウェアネス-e」(以下、CA-e)でこの件について、ちゃんとしたリサーチもしないでプレスリリースをつまみ食い的に書き抜いただけのような記事があり、それなりの反響を呼んでいるので迷惑してしまっています(http://www.ndl.go.jp/jp/library/cae/2006/E-75.html#E434)。

国の規模で導入されるようになったのは、(ここについてはCA-eは一応触れてはいるのですが、)自然科学系については1990年代に電子ジャーナル化が本格スタートする以前に印刷体だけで刊行されていた時代の雑誌論文のアーカイブ(主たるものとしては、ACS Journal Legacy Archives, RSC Archive, Science Direct Historical Back Files, Springer Online Journal Archive, Wiley Interscience Backile Collectionなど)で、それ以外は、中国の学術誌データベース(なんと2010まで)を除けば、キリスト教関係を中心とする古典テキスト、英語、フランス語、ドイツ語の文学テキストなどがほとんどですので、イギリスのNESLi2などから想像する「ナショナルサイトライセンス」とはまったく異なるものです。金額をみればすぐわかることですが、すぐわかる人はあまりたくさんいないかもしれません。

CA-eを読むとその辺があまりちゃんと書き分けられてなく、あたかもドイツで主要出版社相手のナショナルサイトライセンスがスタートしたかのような印象を持たせるような書き方になっていたと思います。この辺の事情を理解しているのは、今大学図書館だけだと思うので、この記事を読んで「日本ではなぜできない?」と言われるとまったくいい迷惑です。Springerのオンラインジャーナルアーカイブについては、大学の共同出資で利用できるようになっていますし、OUPについても同様の状況です。ScienceDirectのバックファイル、ACSのアーカイブは主要大学ではかなり利用できるようになっています。このあたりの日本の現状を頭においてこの件を速報していただきたかったところです。

smine 2006年1月28日 00:44

コメントと補足情報,どうもありがとうございます。
このブログも,翻訳○○学研究者ならぬ単なる翻訳ブログになっているのも事実で,海外情報をより日本の状況にからめて伝える等工夫が必要であると,反省しております。

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