- 2005年5月31日 01:14
- 文献
深層ログ分析で最近目立っているロンドン市立大学の研究グループが,国際誌「Information Processing & Management」に「Engaging with scholarly digital libraries(publisher platforms): The extent to which 'added-value' functions are used」を発表している。
調査は2003年の2月から3月の期間におけるBlackwell Synergyのログデータに対して深層ログ分析を行ったものである。特に電子ジャーナルの付加価値機能の利用実態に焦点を置いており、これらの機能が実際にどれほど利用されているのかを、利用者データと利用ログとをつき合わせることで明らかにようと試みているところが本研究の特色であると言える。
ここでいう付加価値機能とは、検索機能、プロファイル機能(関心)、メールアラート、ポップアップ機能(図表などの表示)を指しているが、これらすべての機能が全くと言っていいほど利用されていないことがしめされている。
本研究が言う付加価値機能がすべてではないし、たとえば論文間リンクなどの出口調査(とは必ずしも言えないが)も必要ではないだろうか。また、確かに深層ログデータによって明らかになることは少なくないが、やはり事実以上のことは本研究からはわからない。調査手法上、これは仕方がないのはわからないではないが、どこか不満の残る。
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Comments:2
- skato 2005年6月 1日 08:53
三根さんが指摘されているCIBERの電子ジャーナルの深層ログ分析は,Tenopirが行っているような電子ジャーナルの利用者調査と組み合わせないと本当の意味での利用者の情報探索活動の分析・調査にはならないと思います。
Emeraldの深層ログ分析を行ったCIBERの先行論文では,深層ログ分析では,利用者が電子ジャーナルをなぜ使うかやそれがどう役に立つかはわからないと述べていました。
元々ログ分析は,システム評価に使われてきましたので,CIBERグループの今回の調査は,BlackwellのSynergyシステムの改善につながることを期待しています。
なお,CIBERのグループは,リーダーのNicholasが昨年の秋からロンドン大学の図書館情報学科の学科長に就任したのでロンドン市立大学からロンドン大学(UCL)に本拠を移したようです。
http://www.ucl.ac.uk/ciber/ciber.php- smine 2005年6月 3日 00:30
SuperJournalやeJUStのような大型プロジェクトではないと無理というか,組み合わせることができないですね。しかしこの両者にしても,十分に各種調査を組み合わせられているか,私がいうのもなんですがあまり自信がありません。
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